MESSAGE

代表あいさつ

震災の記憶を、風化させないために。

私、笹原龍にとって、2011年が人生の転機でした。 そう、東日本大震災です。
東北高校を卒業し、大学にテニスの特待生として進学がする直前に被災。大学に行けない時期にランキングアップを狙って国内大会に参戦していると、「アメリカを拠点に活動しないか」とスカウトされました。国内大会優勝という条件をクリアし、ツアーに参加して腕を磨きつづけました。
 
その後も、欧州のコーチから現地に住む日本人の子どもたちへの指導を依頼されて渡欧。 さらに自身の活動の幅を広げるべく、各国で子どもたちの指導や、プレイヤーとして、ツアーに参加しました。 そんな海外文化に身を置いていると、日本がどれだけ恵まれているかを身に染みて感じることになります。中南米に遠征した際には、テニスボール1個の値段が、現地の高級レストランでの1食と同じくらいだったこともあったほどです。その衝撃を胸に、発展途上国へテニスボールの寄贈などもじっししてきました。

また、プレイヤーとしての成長を目指し、2019年頃から、コンパクトコートでプレーする「タッチテニス」に挑戦してきました。国際大会での優勝という確かな実績を残し、2020年のウィンブルドン大会への出場権を得ることができました。しかし、残念ながら世界的パンデミックにより中止となってしまったが、世界の一流プレイヤーたちから学んだ技術、そしてなによりも貴重な経験、体験を、未来をつくる子どもたちに伝え、グローバルスタンダード(世界基準)を肌で感じてほしい。
 
実際、コロナ禍での日本滞在中に実施した各地でのイベント(高速道路のサービスエリアや大型ショッピングモールなど)の際に感じたのは、震災を知らない子どもたちも多くなってきていることです。
小学生全員が震災後に生まれているのですから、仕方ないのかもしれません。
 
3.11 から早12年。
それでも、皆の歴史を風化させたくないという想いから、オリジナルグッズの配布も実施するなど、さまざまな取り組みを実施していました。
 
被災経験がある自分だからこそできること を。
そして、世界を知る自分がからこそできること を。
いや、自分にしかできないこと を。
 
そして、個人での活動を経て、2022年5月、本格的に活動を開始。
同年6月、一般社団法人 RSE を設立し、代表理事に就任。
 
東日本大震災で甚大な被害のあった被災地であり、私の出身地でもある宮城県を皮切りに、全国へ活動を波及させていくため、宮城スマイルプロジェクトを発足しました。


代表理事

笹原 龍